自由になるための思考──既存の枠組みを突破する
哲学コンサルティングは、固定的で単純なメソッドに何でもあてはめることはしません。
すぐにメソッドなどがほしくなるのは、「どうしたらよいかわからない」という不安から来ます。
この不安に耐える方法を提供するのが哲学であるとも言えるでしょう。哲学は、通常は思いつかないような奇矯な可能性、現実にはありえないような可能性をも、真面目に検討し、そこからすぐに眼を逸らして常識に逃げ戻ろうとはしないからです。
現実はきわめて不安定で不確定要因に富みます。だから人はメソッドにしがみつきたくなります。そこで、未来の不確定性、状況の不確実性への不安に耐え、安易なメソッドから解放された仕方で、開かれた眼で現実を見ることを促すのが哲学コンサルティングなのです。
われわれの思考・発想を秘かに縛っている既存の枠組みを解体し、そこから解放されることを促すのが哲学コンサルティングです。型にはめるためのコンサルティングではなく、限界を突破するためのコンサルティングであるといってよいでしょう。
一般的な答えのない世界と「意味」の創造
世界に起こる出来事は、基本的に偶然性に満ちていて、先は見通せません。ましてや、クライエントとなるみなさんが持ち込むそれぞれの案件は、それぞれが個性的であり、複雑な条件に満ちています。そこに一般的な解はありません。
そこで必要なのは、自分なりにもつ何らかの見通しと、それに「賭ける」ことではないでしょうか。何らかの可能性に賭けて、行為する。そして、その行為に「意味」を見出す。つまり、「価値」を創作するのです。
この世界に一つの新たな意味や価値を生み出すために行為する。
個人にとっても、企業などの組織にとっても、これが諸活動の本質ではないでしょうか。
このような活動を促進し、それに同道し、それを一つの「かたち」にまでもたらすのが哲学コンサルティングです。

